リビングの形式

リビングの広さの決め方は、リビングにどんな機能を置くかにより大きく変わります。リビング形式の考え方としては、下記が挙げられます。

■リビング、ダイニング、キッチンが一体となったLDK
■リビングの一部に階段を置きリビング階段としたり、和室やワークスペースをつくる等複合的な機能を併せ持つもの
■単独のリビング

最近では広いオープンスペースをつくり機能をまとめるLDK等が人気ですが、仕切りのない広いスペースは空調にもエネルギーが必要となるため、事前に省エネ対策を行うことが重要です。一方で部屋同士が細かく仕切られており扉を締め切った状態が通常となると、部屋の移動時に家族の顔を見ることが容易でないため、コミュニケーションの機会が減る可能性があります。どんな形が最適か家族でよく話し合い、問題のある場合は事前に対策を立て計画していきましょう。

リビングの広さ

リビングの広さを決める要因となるポイントは、先述した形式以外にも下記が挙げられます。
このサイズであればどの家のリビングでもOKという訳ではなく、様々な要因によって理想的な広さは変化します。狭いと家族が心地よく過ごせずストレスが溜まってしまい、広すぎても掃除が大変だったりと良くありません。条件を書き出し、ちょうどよいサイズを検証してみましょう。

家族の人数

例えば、LDKを家族４人で使用する場合、最低でも16畳は必要といわれています。更に余裕をもって快適に過ごすには、20畳程度あると良いでしょう。それよりも家族が多かったり少なかったりする場合は、人数に合わせたスペースを確保しましょう。また、現在は夫婦２人でも将来家族の増える予定がある場合等は、それも考慮に入れる必要があります。

家具の大きさ

一般的にリビングに配置する家具としては、ダイニングセット、ソファセット、テレビ等が考えらえますが、他にも本棚や書斎スペース等設置するものがあればその設置スペースが必要となってきます。また同じダイニングセットやソファセットでも、ものにより大きがが大きく違います。実際に家具を配置してみたら入らない家具があった、とならないように、事前にサイズをしっかり確認しておきましょう。

リビングの位置

リビングの位置は、形式や広さに並んで重要な項目の一つです。
家の中でもどの位置に置くかで、家族の関係が変わったり、家事が行いやすくなったり行いにくくなったりします。

玄関から居室へ向かう際、必ずリビングを通る動線

子供が自分の部屋を持つとこもりがちになってしまうのではないかと心配な方も多いのではないでしょうか。そんな場合は玄関から子供部屋へ向かう動線の途中にリビングを置くようにすると良いでしょう。例えば階段をリビングに設置しリビング階段とすれば、子供とのコミュニケーションが取れると共に、縦に吹き抜けた開放的なリビングとなります。また、リビングを廊下の代わりとして居室を配置する方法も有効です。こうすれば、廊下分を別のスペースとして使用することができるので、特に広さの取れない住宅にはおすすめです。一方で、扉を開けるとリビングからトイレの中が丸見えとなってしまう場合もあるため、各部屋の位置には注意が必要です。

水まわりと楽に行き来ができる回遊式動線

朝の準備がスムーズにできるかどうかは家事動線が上手に考えられているかによっても左右されます。特に小さな子供のいる家庭では、洗面室で歯磨きや洗顔を済ませ、ダイニングでご飯を食べさせ、リビングで着替えを…というように、部屋から部屋へ移動してやらなければならないことがたくさんあります。そんなときに、どの部屋も繋がりのない行き止まりの多い家ではなく、部屋から部屋へと通り抜けることのできる回遊式の動線のある家であれば、行ったり来たりする手間を抑えることができます。特に、水まわり・キッチン・ダイニングやリビングが円のように回れる形になっているととても便利です。